変形労働時間制のメリット・デメリット
変形労働時間制のメリット
変形労働時間のメリットについてですが、変形労働制の場合には、決めた一定の期間の平均で一週間の労働時間が四〇時間以内の場合には、一週間の勤務の時間が四〇時間以上になっても残業代がかかりませんから会社にとっては大きなメリットになります。例を挙げてみると、変形労働制にしていない場合には1週目が45時間で2週目が30時間、3週目が30時間、4週目が45時間になった場合には1週目と4週目では残業代が発生するのでお金を支払わなくてはいけません。
しかし変形労働時間を採用していると1週から4週を平均したときには1週当たりは40時間になりますから残業代を支払う必要がありません。
残業代をカットできるというメリットが企業に発生することになります。
忙しい時と暇なときの時間を調整してその分残業代を支払わなくてもいいというメリットがありますから会社にとって変形労働時間制は大きな経費削減のメリットになります。
変形労働時間制導入をする場合には労使協定、就業規則を決めなければいけません。
変形労働時間制のデメリット
変形労働時間制のデメリットについてですが、働く側からしてみるとデメリットになるかもしれません。なぜなら、今までは暇なときは早く帰れて、忙しい時には働いた分だけ残業代がついていました。
しかし変形労働時間を導入することで残業代は忙しい時期と暇な時期を差し引いて計算されることになりますから、今まで付いていた残業代がカットされる可能性が高くなります。
ですから労働者の立場からしてみると、変形労働時間制はデメリットになるわけです。
1年単位の変形労働時間制のデメリットは会社側にもあります。
労使協定が必要ですし、それ以外にも毎年労働基準監督署に届け出が必要です。
変形労働時間制は労働基準監督署に毎年いかなくてはいけませんし手続きも必要ですから、その点手間がかかり面倒だというデメリットがあります。
会社にとっても労働者にとっても変形労働時間制は多少のデメリットはありますが、いかに暇な時期に労働時間を減らして繁忙期に回すかでメリットは大きいです。