多汗症の精神的治療
これまでも書いてきたように多汗症の原因は精神的な部分が大きいので手術などではない精神的な治療法としては精神をリラックスさせて不安や緊張、ストレスなどを溜めないことが大切になってきます。
多汗症の原因についてもう少し詳しく書くとストレスや緊張、不安などにより交感神経と副交感神経のバランスが狂ってしまい、これによって体温調整とは関係なくエクリン汗腺から多量の汗が分泌されてしまいます。
普通、交感神経と副交感神経はバランスを保っていますが、自律神経に何らかの影響があると交感神経が優位に偏ってしまい、上記のような多汗症の症例が現れるのです。このため、多汗症を抑えるためには自律神経を整える、すなわち精神をリラックスさせる必要があります。
もちろん現代社会で生きていくに当たってストレスのない生活というのは現実的ではありませんがなるべくストレスを溜め込まないことが大切です。
また多汗症の治療法としてもう一つ大切なことは多汗症の人にとって「汗をかくこと」自体がストレスの原因になってしまっていることが多いことがあげられます。例えば目が疲れているときに鏡で赤く充血している目を見ると自然に涙が出てきたりしたことはありませんか?それと同様に「自分は今汗をかいている」と考えること自体が自律神経に影響を与えさらに多汗症を後押ししていることも少なくありません。
その対策としてはまずは汗のにおいを消すことです。汗をかくことがストレスになるのは自分自身が不快であるということよりも周りの人を不快にさせている、という思いのほうが強い場合が多いです。なので体を清潔にしたり香水を上手に使ってみたりすることによって体臭を消し、「少しくらい汗をかいてもかまわない」と思うことが大切です。
ストレスによる多汗症がストレスの原因になる、という負のスパイラルにはまらないよう、リラックスした生活を目指しましょう。